『手紙』 東野圭吾著
“強盗殺人犯の弟”というレッテルを貼られた主人公と弟宛に獄中から手紙を送ってくる兄を描いた話題作、映画でなくて本を読みました。
この兄の手紙、身勝手な理屈で罪を犯す人間の心理ってこういうものなのかなぁ?少し考えればわかりそーな気がするけど・・・、そんな鈍さと浅はかさがリアルに伝わってきて、被害者側や弟が与えられた苦痛があまりに理不尽に思えて腹が立ってきた。
自分だったらこの兄を許せるかなぁ? う~~ん。たぶん、許せない。
じゃあ、はたして肉親を憎みきれるのか? う~~~~ん、わからない・・・。
家族に憎しみを持ってしまう状況って、悲しい~~。
この本を読むと、いろんなジレンマや割り切れなさがふつふつと沸いてきて、途方に暮れた気分になる。
特に犯罪者の家族への差別を通して、いろんな視点から考えさせられた。罪を償う意義だとか、罰を与える意味だとか、団体責任の意味だとか・・・。自分のなかで、うまい具合に決着がつかなくて苦労した。
つくづく世の中は“理不尽”に満ちていると思った。
本来、家族はかけがえのないものなはずなのに。
この物語では、家族が家族によって苦しめられる。家族の為に犯した罪で。
そうして、家族を守るために主人公が選んだ“家族の形”、きつくて苦くてやるせなかった。
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